リニアモーターカーを作った。線路側は永久磁石、車体側は電磁石1ヶで駆動する。丸い線路を走らせたかったが、磁石を山のように並べるのは現実的でないので、往復運動とした。走るだけでは面白くないので、おまけでキッチンタイマーを組み込んだ。
本物のリニアは線路側も車体側もコイルを使うが、コイルをいくつも巻くのは難しいので、線路側は永久磁石とした。当然磁気浮上などは考えない。線路側はネオジウム磁石をNSNSNSNSNの順に9ヶ並べる。車体側のコイルは長さ30mmのM3のビスに0.26mmのポリウレタン線を巻いて作る。車輪はレゴのプーリーとし、レールは太さ1mmのメッキ線とした。ものづくり教室の教材用には、仲間がレゴのプーリーの互換品を3Dプリンタで作成してくれた。
コイルの位置を検出するため、いつもの反射型フォトインタラプタを使う。線路と平行に黒のビニールテープで白黒の模様を作った。線路側の磁石と車体の電磁石が引き合うようにコイルに流す電流の方向を切り替える。線路の両端にはタコ糸で作ったストッパーを置いて、停止位置が隣のS極の磁石に近づくようにし、スタート時は電流をたくさん流すようにしてある。動き始めたら電流は減らす。電流は20KHzのPWMの幅を変えて制御する。いつも同じスピードではつまらないので、片道ごとにランダムにスピードが変わるようにした。コイルの作り方のばらつきや電池の電圧変動に対応するため、途中で止まってしまったり片道を走る時間が長すぎるときは、PWMの幅を大きくするようにした。
キッチンタイマーは以前作ったソフトを移植した。表示は7セグメントのLEDだと配線が増えるので、LED6ヶで表示する。分と秒を順に切り替えて表示することにし、12時の位置のLEDが0分、2時の位置のLEDが1分、というように5分まで表示する。秒は12時の位置のLEDが0秒、2時の位置のLEDが10秒、というように表示し、その間は両側の2ヶのLEDが点灯するようにした。分の表示は1秒の間に500ms点灯し、次に秒の表示が1秒の間に2回ブリンクする。
PICはマルツで安く手に入るもので、PWMの出力が3ヶ以上あるものを探し、PIC16F1507とした。コイルの駆動は極性を切り替えるので、モータードライバのBD6211を使う。車体の重量が軽くなるよう電池ケースは基板上ではなく、線路の板に乗せるようにした。
永久磁石の検討用にアマゾンで小型の磁石を購入してみた。磁力が弱くコイルに流す電流を多くしないと動かないので、教材用にはいつもの直径13mmのものを使うことにした。小型のものは30ヶ購入したので、29ヶ並べて長めの線路を走らせてみた。
都営地下鉄大江戸線の地上極は鉄板(誘導モーターの回転子みたいなものか)、車上極に交流を流して駆動してますね。模型でそういう構造を作るのは難しいですか。
返信削除大江戸線は、車体側にコイルをたくさん並べて、それぞれに流す電流を変化させながら磁界の変化を作って、線路の金属に誘導電流を生じさせて車体を動かす、という仕組みかなあと思われます。手作りでコイルをたくさん巻いたり、電流をそれぞれ個別に制御するのは素人向けではなさそうです。
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