2017年7月8日土曜日

17.7.8 歯車の模型


ものづくり教室で歯車の説明をするため、レゴの歯車で模型を作った。生徒や保護者が歯車に興味を持ってくれたようである。


1:平歯車
一番普通の歯車で軸は平行、回転数は歯数に反比例する。減速するときには小さい歯車で大きい歯車を回す。大きく減速するときは歯車の組み合わせを増やしていく。


2:傘歯車
傘のような形をした歯車で、軸は直角に交わる


3:ウオームギア
ネジのような形をした歯車。平歯車と組み合わせる。軸は直角だが交わらない。ウオームギアが1回転すると、平歯車は1歯分回転するので、大きな減速ができる。平歯車でウオームギアを回すことはできない。


4:変速機
自動車の変速機の原理を説明する模型。2つの軸の一方を移動させ、噛み合う歯車を変えることで減速比を変える。


5:ディファレンシャルギアの模型
レゴの歯車とブロックを組み合わせて作ったディファレンシャルギアの模型。傘歯車が3つ噛み合わされていて、左右の車輪の回転数を変えることができる。レゴのブロックで作るのはけっこう面倒で形も大きくなってしまった。


6:ディファレンシャルギアあり・なしの車の比較
ハンドル付きの4輪車を2台作り、1台はレゴのディファレンシャルギアを付け、もう1台は左右の車輪を同じ軸につけてある。ハンドルが真っ直ぐのときは、どちらも軽く動くが、ハンドルを大きく曲げると、ディファレンシャルギアがないものはどちらかの車輪がすべるため、抵抗が非常に大きくなる。自動車にはディファレンシャルギアが必要、ということを実感できる。


2017年7月1日土曜日

17.7.1 モーターで動かす歯車時計


しつこく時計が続く。歯車で動く時計で、ものづくり教室の教材にできるものを作った。前回の爪で動かすものはレゴのパーツがたくさん必要で、爪の部分の調整が微妙なので見送りとし、動作が安定するようモーターで動かすことにした。


モーターで長針を動かす仕組みは、歯車が少なくてすむよう、ウオームギアで長針の軸につけた24歯の歯車を回すことにした。モーターの軸にかけた輪ゴムでプーリーを回し、その軸にウオームギアを取り付ける。ウオームギアが1回転すると、24歯の歯車が1歯分回転する。
1分毎にモーターを回し、プーリーを2/5回転させれば、60分では2/5 * 60 = 24となりプーリーが24回転する。ウオームギアも24回転するので、ウオームギアと噛み合う24歯の歯車が1回転する。これで1時間で長針が1回転する。
1分でプーリーを2/5回転させるため、プーリーの周りに5ヶの穴をあけ、穴2つ分回ったらモーターを止めるようにした。以前リニアモーターカー用に3Dプリンタで作ってもらったプーリーは穴が6ヶだったので、穴を5ヶにしたものを作ってもらった。センサーはCD温度計と同じ赤外線LEDとフォトトランジスタを使う。


長針から短針への減速比は1/12。レゴの歯車を使い、8/16 * 8/24 * 8/16 = 1/12とする。3回減速だと回転方向が逆になるので、もう1回16/16で方向を合わせる。
長針と短針の軸が同じ位置になるよう、2重になった軸を作る。長針はレゴの軸を使い、レゴの軸に外径6mmのアルミパイプをかぶせ、これに短針と最後の16歯の歯車を取付る。16歯の歯車の軸を通す穴を6mmにするため、3Dプリンタで16歯の歯車を試作してみたところ、うまく使えるものができた。


長針と短針は3Dプリンタで作成した。歯車の組み合わせに遊びがあるので、針の軸が重心の位置になるようにする。形をいろいろ考えてみたが、シンプルに円と直線で作ることにした。針の色は5色用意し、生徒が選べるようにした。
文字盤はCDにインクジェットプリンタで印刷して作る。数字のないバージョンを作成したところ、仲間が数字入りのものを作ってくれたので、これも生徒が選べるように両方用意した。


CPUは8ピンのPIC12F1822を使う。以前リモコン用に作ったプリント基板を使うことにした。時計の精度を良くするため、32.768KHzのクリスタルを使う。他に、モーターを駆動する出力・LEDの出力・センサーの入力・スイッチの入力で6本のポートを全て使う。基板上の部品のレイアウトを考え、ジャンパ線を1本つけ、抵抗を1ヶ裏側につけることでうまくまとめることができた。
電池が弱ってきても1分毎の動きがうまくいくよう、モーターを駆動するPWM信号の長さを調整している。