2017年7月1日土曜日

17.7.1 モーターで動かす歯車時計


しつこく時計が続く。歯車で動く時計で、ものづくり教室の教材にできるものを作った。前回の爪で動かすものはレゴのパーツがたくさん必要で、爪の部分の調整が微妙なので見送りとし、動作が安定するようモーターで動かすことにした。


モーターで長針を動かす仕組みは、歯車が少なくてすむよう、ウオームギアで長針の軸につけた24歯の歯車を回すことにした。モーターの軸にかけた輪ゴムでプーリーを回し、その軸にウオームギアを取り付ける。ウオームギアが1回転すると、24歯の歯車が1歯分回転する。
1分毎にモーターを回し、プーリーを2/5回転させれば、60分では2/5 * 60 = 24となりプーリーが24回転する。ウオームギアも24回転するので、ウオームギアと噛み合う24歯の歯車が1回転する。これで1時間で長針が1回転する。
1分でプーリーを2/5回転させるため、プーリーの周りに5ヶの穴をあけ、穴2つ分回ったらモーターを止めるようにした。以前リニアモーターカー用に3Dプリンタで作ってもらったプーリーは穴が6ヶだったので、穴を5ヶにしたものを作ってもらった。センサーはCD温度計と同じ赤外線LEDとフォトトランジスタを使う。


長針から短針への減速比は1/12。レゴの歯車を使い、8/16 * 8/24 * 8/16 = 1/12とする。3回減速だと回転方向が逆になるので、もう1回16/16で方向を合わせる。
長針と短針の軸が同じ位置になるよう、2重になった軸を作る。長針はレゴの軸を使い、レゴの軸に外径6mmのアルミパイプをかぶせ、これに短針と最後の16歯の歯車を取付る。16歯の歯車の軸を通す穴を6mmにするため、3Dプリンタで16歯の歯車を試作してみたところ、うまく使えるものができた。


長針と短針は3Dプリンタで作成した。歯車の組み合わせに遊びがあるので、針の軸が重心の位置になるようにする。形をいろいろ考えてみたが、シンプルに円と直線で作ることにした。針の色は5色用意し、生徒が選べるようにした。
文字盤はCDにインクジェットプリンタで印刷して作る。数字のないバージョンを作成したところ、仲間が数字入りのものを作ってくれたので、これも生徒が選べるように両方用意した。


CPUは8ピンのPIC12F1822を使う。以前リモコン用に作ったプリント基板を使うことにした。時計の精度を良くするため、32.768KHzのクリスタルを使う。他に、モーターを駆動する出力・LEDの出力・センサーの入力・スイッチの入力で6本のポートを全て使う。基板上の部品のレイアウトを考え、ジャンパ線を1本つけ、抵抗を1ヶ裏側につけることでうまくまとめることができた。
電池が弱ってきても1分毎の動きがうまくいくよう、モーターを駆動するPWM信号の長さを調整している。


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