2012年8月12日日曜日

8.9 尺取り虫風に動く車







先日山歩きに行った時、小さな尺取り虫が服についているのを見つけた。動きを見ていて、レゴでできそうな気がしてきたので試しに作ってみた。

車輪付きの車にすることにし、4輪車のシャーシーが前後で折れ曲がるようにする。駆動方法は、前後の車輪をそれぞれ別のモーターで動かすのが一番簡単だが、芸がないしブレーキがきちんと効くかどうか心配もあるので、他の方法を検討してみた。
車輪が一方向にしか動かないようにストッパーをつければ、シャーシーの角度をモーターで変えれば自然に動くはず、と気がつき実験してみた。






ストッパーは以前時計を作った時と同じく、短い軸を削り、歯車の歯に挟まるようにして一方向にしか回転しないようにする。





駆動は、モーターの回転をウオームギアで減速し、シャーシーに固定した歯車を動かす。ウオームギアを使うと軸方向に大きな力が働くので、しっかり補強をした。





シャーシーが真っ直ぐ伸びたところと、曲がり切ったところを検出するため、レゴのパーツにメッキ線を巻きつけたものでスイッチを作った。写真は曲がり切った位置を検出するスイッチが接触しているところ。





スイッチが接触するたびにモーターの回転方向を切り替えることで、尺取り虫のように伸びたり縮んだりしながら動くようになった。車輪にストッパーがついているのでカチカチ音がしながら進んでいく。

リー君が作成途中のものを見つけ、「えー、これなに?」と聞いていたので、出来上がったものを動かして見せたところ、「なんだ、ただのイモムシじゃん。」という反応。虫と見えたので成功と思うことにする。


2012年8月5日日曜日

4.10 ウエストミンスターチャイム






今回はレゴもPICもエレクトロニクスも関係ない。
モノづくり教室の教材として、アルミ板の音板を使い、共鳴箱つきのチャイムを試作した。音程はウエストミンスターの鐘に合わせ、ソ・ド・レ・ミの4つとした。

まず、角棒と薄い合板を寸法通りに切断し、接着剤で組み立てて共鳴箱を作る。共鳴箱の表板に共鳴用の25mmの穴を4つ開ける作業があるが、穴あけに使った工具がオーガービットという大きなドリル状のもので、こわごわ作業したが、下敷きに使った板も突き抜けるくらい強力で、合板の切り口はバリバリになってしまった。穴の上に音板を置くので、穴はほとんど見えなくなるため、このまま使うことにした。





次に、幅30mm、暑さ4mmのアルミ棒を金鋸で音板の長さに切り取り、ドリルで取付用の穴を開ける。
次は、ヤスリとドリルで音板の調律を行う。音程の測定はPC用のフリーウエアでソフトチューナーというものが使いやすいので、これを使っている。
音程が低ければ、音板の両端をヤスリで削る。音程が高い場合は、音板の中央付近の裏側にドリルで少し穴を開ける。
今回は、少し長めに材料を切り取ったので、両端をヤスリで削るだけで調律できた。

鋸で切る作業やヤスリで削る作業は部屋の中ではできないので、庭でやったが、猛暑の日で汗だくになりながら作業をすることになった。

調律はぴったり0セントになるように削ったつもりであったが、後で共鳴箱にセットして再度測定してみると、4つとも数セント高くなっている。ヤスリで削ると摩擦で温度が上がり、音板の長さが長くなっていたのが、時間が経過すると温度が下がり、長さが短くなり音程が高くなったと思われる。

孫のリー君に見せたところ、「キンコンカン」と叩いて遊んでいた。こういうシンプルなものがわかりやすいようである。


2012年8月4日土曜日

11.5 3代目散歩のお供


ものづくり教室で使おうとしているキューブカート2の制御方法の検討を続けてきたが、なんとか制御できる目処がたち、3代目になる散歩のお供が動くようになった。

けっこう苦労したが、結局問題は以下の3つと判明し、対策を施した。
1.PIC18F1320のRAMは256bytesあるが、Cのプログラムで使えるGlobal変数領域は64bytesしかない。
2.モーターとPICその他を同じ電池で駆動しているが、モーターが回ると電池の電圧が相当低下する。赤外線リモコンの受信器の動作可能電圧がギリギリ(2.7V)であることが判明。
3.超音波センサーのアンプがモータの動作時のノイズで反応してしまう。

対策1:
リンクのスクリプトを勝手に修正してみたが、うまくいかない。結局不要な変数を削除したりローカル変数に変更したりして、64bytesに収まるようにした。
対策2:
電源電圧が急激に変化するのを避けるため、モーターの起動時にPWMのデューティーを徐々に大きくしていく仕組みを組み込み、駆動時のPWMのデューティーを50%程度に抑えた。また、電池をエネループから普通のアルカリ電池に替えて電源電圧を高くした。
対策3:
モーターの端子にコモンモード用とノーマルモード用のノイズ対策コンデンサを取り付けた。

これで何とかついてこれるようになったが、起動と停止に時間がかかるので、クネクネする動きが大きくなった。




超音波センサーのアンプはPICの基板には実装できないため、小さい別基板に組み立てた。オペアンプも3Vで動作する7016Dというものを使うことにした。超音波の送信器も同じように小さな別基板に組み立ててある。超音波の送・受信器は今回はマルツで小形のものを調達して使ってみた。左右の受信器と中央の送信器をアクリルのバーに取り付け、それを本体に取り付けてある。