2017年12月18日月曜日

17.12.18 スピーカーボックス


ものづくり教室の来年の教材むけにスピーカーボックスを試作した。スピーカーは秋月から調達した8cmのフルレンジ(300円)。箱は厚さ9mmのMDF板で作った容量6Lのバスレフ型。ダクトは外径48mmの塩ビパイプ。箱に付けるためのアダプターを3DPrinterで作成。24本の木ネジを締めるのが体力勝負。スマホなどのヘッドホン端子をつないで聴けるようにアンプも用意した。予想以上に聴ける音が出るので、机に置いてBGMを流している。

2017年9月15日金曜日

17.9.15 2台でうろうろ歩き


以前、格子状の道をうろうろ歩き回る車を作ったが、2台の車がぶつからないようにうろうろ歩き回るようにしてみた。


1台目の車は以前使ったレゴのモーターで動く小型のものを使い、2台目は車輪の間隔が少し広いものを作成した。2台目は単3電池3ヶでモーターを駆動する。ギア比は1台目は24:24、2台目は16:40。センサーは反射型のフォトインタラプタ2ヶを車輪の前方に取り付け、ライントレースと交差点の検出を行う。CPUは16bitのPIC24FV32KA301。



道路は以前作った格子状の道をそのまま使う。2台がぶつからないように制御するため、車同士が通信する仕組みを考えてみたが、車体の方向が変化するため安定した通信は難しいと判断し、リモコンで制御することにした。車とリモコンは赤外線リモコンの送受信の仕組みで通信する。通信はリモコンがマスターとなり、定期的(100ms毎)に車の状態を順番に問い合わせ、交差点を通り過ぎたら次の行先の方向を指示するようにした。2台の車は対角線の位置からスタートし、リモコンの指示に従って動き回る。車が4隅の角にいるときは、行先が1方向しかないため、相手の車が行先にいる場合は通り過ぎるまで止まって待つことにした。それ以外の交差点では相手がいない方向に進む。


2017年7月8日土曜日

17.7.8 歯車の模型


ものづくり教室で歯車の説明をするため、レゴの歯車で模型を作った。生徒や保護者が歯車に興味を持ってくれたようである。


1:平歯車
一番普通の歯車で軸は平行、回転数は歯数に反比例する。減速するときには小さい歯車で大きい歯車を回す。大きく減速するときは歯車の組み合わせを増やしていく。


2:傘歯車
傘のような形をした歯車で、軸は直角に交わる


3:ウオームギア
ネジのような形をした歯車。平歯車と組み合わせる。軸は直角だが交わらない。ウオームギアが1回転すると、平歯車は1歯分回転するので、大きな減速ができる。平歯車でウオームギアを回すことはできない。


4:変速機
自動車の変速機の原理を説明する模型。2つの軸の一方を移動させ、噛み合う歯車を変えることで減速比を変える。


5:ディファレンシャルギアの模型
レゴの歯車とブロックを組み合わせて作ったディファレンシャルギアの模型。傘歯車が3つ噛み合わされていて、左右の車輪の回転数を変えることができる。レゴのブロックで作るのはけっこう面倒で形も大きくなってしまった。


6:ディファレンシャルギアあり・なしの車の比較
ハンドル付きの4輪車を2台作り、1台はレゴのディファレンシャルギアを付け、もう1台は左右の車輪を同じ軸につけてある。ハンドルが真っ直ぐのときは、どちらも軽く動くが、ハンドルを大きく曲げると、ディファレンシャルギアがないものはどちらかの車輪がすべるため、抵抗が非常に大きくなる。自動車にはディファレンシャルギアが必要、ということを実感できる。


2017年7月1日土曜日

17.7.1 モーターで動かす歯車時計


しつこく時計が続く。歯車で動く時計で、ものづくり教室の教材にできるものを作った。前回の爪で動かすものはレゴのパーツがたくさん必要で、爪の部分の調整が微妙なので見送りとし、動作が安定するようモーターで動かすことにした。


モーターで長針を動かす仕組みは、歯車が少なくてすむよう、ウオームギアで長針の軸につけた24歯の歯車を回すことにした。モーターの軸にかけた輪ゴムでプーリーを回し、その軸にウオームギアを取り付ける。ウオームギアが1回転すると、24歯の歯車が1歯分回転する。
1分毎にモーターを回し、プーリーを2/5回転させれば、60分では2/5 * 60 = 24となりプーリーが24回転する。ウオームギアも24回転するので、ウオームギアと噛み合う24歯の歯車が1回転する。これで1時間で長針が1回転する。
1分でプーリーを2/5回転させるため、プーリーの周りに5ヶの穴をあけ、穴2つ分回ったらモーターを止めるようにした。以前リニアモーターカー用に3Dプリンタで作ってもらったプーリーは穴が6ヶだったので、穴を5ヶにしたものを作ってもらった。センサーはCD温度計と同じ赤外線LEDとフォトトランジスタを使う。


長針から短針への減速比は1/12。レゴの歯車を使い、8/16 * 8/24 * 8/16 = 1/12とする。3回減速だと回転方向が逆になるので、もう1回16/16で方向を合わせる。
長針と短針の軸が同じ位置になるよう、2重になった軸を作る。長針はレゴの軸を使い、レゴの軸に外径6mmのアルミパイプをかぶせ、これに短針と最後の16歯の歯車を取付る。16歯の歯車の軸を通す穴を6mmにするため、3Dプリンタで16歯の歯車を試作してみたところ、うまく使えるものができた。


長針と短針は3Dプリンタで作成した。歯車の組み合わせに遊びがあるので、針の軸が重心の位置になるようにする。形をいろいろ考えてみたが、シンプルに円と直線で作ることにした。針の色は5色用意し、生徒が選べるようにした。
文字盤はCDにインクジェットプリンタで印刷して作る。数字のないバージョンを作成したところ、仲間が数字入りのものを作ってくれたので、これも生徒が選べるように両方用意した。


CPUは8ピンのPIC12F1822を使う。以前リモコン用に作ったプリント基板を使うことにした。時計の精度を良くするため、32.768KHzのクリスタルを使う。他に、モーターを駆動する出力・LEDの出力・センサーの入力・スイッチの入力で6本のポートを全て使う。基板上の部品のレイアウトを考え、ジャンパ線を1本つけ、抵抗を1ヶ裏側につけることでうまくまとめることができた。
電池が弱ってきても1分毎の動きがうまくいくよう、モーターを駆動するPWM信号の長さを調整している。


2017年5月15日月曜日

17.5.15 コイル1ヶで動かす時計


前回、ステッピングモーターで時計を動かしたが、コイル4ヶは多すぎるので、コイル1ヶで動かす時計を作ってみた。コイルで爪を動かし、歯車を押して時計を進める。


レゴのリフトアームの片方の端に爪をつけ、反対側に永久磁石を取り付け、シーソーのように動くようにする。磁石の下にコイルを置き、磁石を引き付けたり反発させたりしてシーソーを動かす。これで反対側に付いた爪が歯車を押して1歯ずつ回転させる。コイルは磁石と反発する力も使いたいので、これまでとは違って芯のないコイルを使う。ミシンの下糸を巻くプラスチック製のボビンにポリウレタン線を巻いてコイルを作った。


時計の歯車は前回使ったものをほとんどそのまま使う。40歯の歯車を30秒毎に1歯ずつ動かし、それを1/3に減速して長針の軸にすると、(1/40)/3 * 2*60 = 1となり、60分で長針が1回転する。


コイルに流す電流の方向を切り替えるので、モータードライバーでコイルを駆動する。CPUは手元にあった14ピンのPIC24F08KL200を使う。時計が正確に動くよう、32.768KHzのクリスタルでPICのタイマーを動かすことにした。おかげで時間の誤差は全く気にならない程度に精度が良くなった。


最初、コイルと磁石が引き合うときに爪で歯車を押すようにしてみたところ、力が強すぎて歯車が回りすぎることが判明。コイルと磁石が反発するときに爪で押すようにした。反発する力を調整してみたが、結局シーソーに錘をつけ、錘が落ちる力で歯車を押すのが一番具合が良いことが分かった。爪を引き上げるときに歯車を逆回転させることがあるので、紙でストッパーを作った。これで逆回転はしないようになったが、爪が歯車を押す力の調整が微妙である。レゴのパーツをしっかりとめ、歯車の軸が軽く回るように調整し、シーソーの錘の位置を調整して1歯ずつ回るようにしている。


2017年2月17日金曜日

17.2.17 ステッピングモーターで動く時計


ステッピングモーターを作り、時計の長針と短針を動かすようにした。ステッピングモーターはコイルを4ヶ90度間隔で並べた単純なもの。時計の歯車は以前振子時計で作ったものをほとんどそのまま使っている。


コイルはM3のビスに0.26mmのポリウレタン線を巻いたもの。同じものを4ヶ作り、永久磁石のローターの周りに90度間隔で取り付けてある。コイル1ヶずつに順に電流を流すと、ローターが90度ずつ回転し単純なステップ動作をする。90度回転した後は、電流を止めても永久磁石がコイルのビスをひきつけてブレーキがかかる。乱暴なモーターなので、高速回転はとてもできない。1秒で1回転くらいが限界のようである。今回は1分毎に90度回転させて時計の長針を動かす。


コイルはトランジスタで駆動する。トランジスタ4ヶとスイッチ1ヶ、それにLED1ヶの部品をブレッドボード型の基板に組んだ。PICは8ピンのPIC12F1822を使う。コイルはPWMは使わずオン・オフで駆動している。


振子時計では30秒で1回転するガンギ車の軸にウオームギアをつけ、これで40歯の歯車を回していた。30秒で1/40回転なので、1分では1/20回転となる。今回は1分毎に1/4回転する軸に8歯の歯車をつけ、40歯の歯車を回す。これで1分で(1/4)*(8/40) = 1/20回転となる。時刻合わせはローターの軸を手で回して行う。合わせた後はローターとマイコン側の位相がずれるので、5分くらい前の時刻に合わせ、あとはスイッチを押して1分ずつ動かして時刻と位相を合わせる。


2017年2月10日金曜日

17.2.10 リニアモーターカー


リニアモーターカーを作った。線路側は永久磁石、車体側は電磁石1ヶで駆動する。丸い線路を走らせたかったが、磁石を山のように並べるのは現実的でないので、往復運動とした。走るだけでは面白くないので、おまけでキッチンタイマーを組み込んだ。


本物のリニアは線路側も車体側もコイルを使うが、コイルをいくつも巻くのは難しいので、線路側は永久磁石とした。当然磁気浮上などは考えない。線路側はネオジウム磁石をNSNSNSNSNの順に9ヶ並べる。車体側のコイルは長さ30mmのM3のビスに0.26mmのポリウレタン線を巻いて作る。車輪はレゴのプーリーとし、レールは太さ1mmのメッキ線とした。ものづくり教室の教材用には、仲間がレゴのプーリーの互換品を3Dプリンタで作成してくれた。


コイルの位置を検出するため、いつもの反射型フォトインタラプタを使う。線路と平行に黒のビニールテープで白黒の模様を作った。線路側の磁石と車体の電磁石が引き合うようにコイルに流す電流の方向を切り替える。線路の両端にはタコ糸で作ったストッパーを置いて、停止位置が隣のS極の磁石に近づくようにし、スタート時は電流をたくさん流すようにしてある。動き始めたら電流は減らす。電流は20KHzのPWMの幅を変えて制御する。いつも同じスピードではつまらないので、片道ごとにランダムにスピードが変わるようにした。コイルの作り方のばらつきや電池の電圧変動に対応するため、途中で止まってしまったり片道を走る時間が長すぎるときは、PWMの幅を大きくするようにした。



キッチンタイマーは以前作ったソフトを移植した。表示は7セグメントのLEDだと配線が増えるので、LED6ヶで表示する。分と秒を順に切り替えて表示することにし、12時の位置のLEDが0分、2時の位置のLEDが1分、というように5分まで表示する。秒は12時の位置のLEDが0秒、2時の位置のLEDが10秒、というように表示し、その間は両側の2ヶのLEDが点灯するようにした。分の表示は1秒の間に500ms点灯し、次に秒の表示が1秒の間に2回ブリンクする。
PICはマルツで安く手に入るもので、PWMの出力が3ヶ以上あるものを探し、PIC16F1507とした。コイルの駆動は極性を切り替えるので、モータードライバのBD6211を使う。車体の重量が軽くなるよう電池ケースは基板上ではなく、線路の板に乗せるようにした。


永久磁石の検討用にアマゾンで小型の磁石を購入してみた。磁力が弱くコイルに流す電流を多くしないと動かないので、教材用にはいつもの直径13mmのものを使うことにした。小型のものは30ヶ購入したので、29ヶ並べて長めの線路を走らせてみた。