2013年2月26日火曜日

13.3 振り子の実験その1



静大のものづくり教室の教材用に振り子時計を検討することにし、振り子を作って実験してみた。ガンギ車とアンクルは生徒が自作できるものとする。
仲間が静大の先生が考案した振り子の資料を発見してくれたので、それを試してみた。

ガンギ車は、棒を円周上に12ヶ並べたもの。紙パックを2枚丸く切り、12ヶ穴を開け、プラスチックのスペーサーを両側から挟み、ビスで取り付けた。レゴの軸に取り付けるため、レゴの歯車を内側に固定してある。
アンクルは、爪の位置・角度を調整できるよう、レゴのパーツをビスで止めて作った。振り子もレゴで作ってある。1秒で1往復する長さに設定。

駆動は錘を使うのが一般的だが、ひもがすぐに伸びきってしまう可能性が高いので、モーターで駆動することにした。以前作った自動巻き時計用ネジ巻き機で使ったPICの基板とタミヤのミニモーター低速ギヤボックスをそのまま使う。
ガンギ車にはレゴのプーリー、モーターにはタミヤのプーリーをつけて、輪ゴムで駆動する。

振り子が一定の振幅で振動するようにモーターを駆動するPWMのデューティーを制御するため、振り子が振り切った位置で動作するスイッチをつけた。振り子がスイッチに触れたら振幅を小さくするよう、PWMのデューティーを小さくし、スイッチに触れずに戻ったら、振幅を大きくするよう、PWMのデューティーを大きくする。

これで実験してみたところ、結構うまく動く。アンクルの調整が微妙であるが、うまく動く位置を見つけると安定して動くようである。
単3のエネループ2ヶで動かしてみたところ、24時間くらいで止まってしまった。モーターが回りっぱなしだし、ガンギ車が1秒間に5回転するので、かなり効率が悪い。省電力に向けて改良が必要。



2 件のコメント:

  1. 連続の力を脱進機構で一定時間の等間隔運動に変えるメカが時計の原理だと言葉だけで覚えていますが、いまいち理解してません。
    これを見るとその仕掛けがわかるのですか。
    実物を見なければ行けませんですね。

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    1. 振り子の等時性を使います。振り子が左右に振動すると、振動の両端でアンクルの爪がガンギ車の歯から外れ、ガンギ車が回転し、1往復で歯1つ分ガンギ車が回転します。
      ガンギ車の歯がアンクルの爪を押してエネルギーを供給するのは作って見て初めてわかりました。
      振幅を一定にする仕組みの狙いは省エネと電池が減っても同じ振幅で振動することです。
      スイッチは針金で固定してあるので位置は簡単に変更できます。
      Goh.

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